貴船の水まつり

貴船水まつりは、古来の雨乞神事に由来するもので、降雨、晴雨、時を得、五風十雨の恵みを乞い願う祭で、毎年7月7日(7日が日曜日の場合は8日)に行われます。

慈雨は農耕、殖産興業、生きとし生けるもの皆に、無限の潤いと活力を与え、人々はその恵みを戴いて歓喜にあふれ、報本反始の誠を捧げずにはいられません。

貴船水まつりは、この感激を水神の大前で、水にゆかり深く、最も手近なお茶(濃茶・薄茶)を敬虔に点てて献じ、日常の料理(鯉・鯛)を古伝流による作法を以て捧げて祈願と謝恩の誠をあらわし、又水恵の喜びを歌、舞、笏拍子 を以て動作で示して、感応を仰いで終日、神人合一の境地を貴船の里に繰り展げる『いのり』と『感謝』の祭典です。

日時 7月7日 午前10時より午後3時頃まで(雨天決行)
行事 午前10時 献茶式 裏千家宗匠奉仕
午前11時頃 舞 楽 藤森神社鳴鳳雅楽会奉仕
午前11時15分頃 式庖丁 生間流家元奉仕
茶席 午前10時より午後3時まで 本席(ひろや) 淡交会京都支部奉仕
副席(ふじや)
茶席会員券 1枚 3,000円 送迎バス券も添付していますので事前にお求め下さい。
お問合せは、下記貴船神社まで...
交 通 叡山電車 貴船口駅下車 バスで5分・徒歩で30分
貴船口駅 ⇔ 貴船神社 京都バスか無料送迎バスをご利用下さい
無料送迎バス 午前8時30分より午後4時まで随時運行
●お茶席券か招待状をお持ちの方のみご利用になれます
参加人員 約2000名
協力団体 後援 京都市観光協会
協賛 叡山電鉄株式会社
京阪電気鉄道株式会社
京福電気鉄道株式会社
京都バス株式会社
貴船観光会

お問合せ...
 
〒601-1112 京都市左京区鞍馬貴船町180
貴船神社 まで
phone : 075-741-2016
fax : 075-741-3596

献茶式(けんちゃしき)

茶の湯は、茶を喫することを通して心身を清め、水を含み、水の音を聞くことによって宇宙と一体化し、新たなる生命の再生を願い続けてきた古代からの日本人の日常的な祈りを、一つの生活美学として体系づけたものといえる。
それは、浄化再生を繰り返しつつ太古から未来へ流れゆく神秘的な力をもつ水への畏敬であり、憬れであり、祈りそのものであった。
私たちは、水に接するとき、いつの間にか古代のそんな心に立ち返っている。
水は生命そのものなのだ。
境内に湧き出る御神水を使い、濃茶・薄茶を点てて御神前に供するのは、茶道家元裏千家宗匠である。



舞 楽(ぶがく)

舞楽は遣唐使によって我国に伝来されたものであり、唐楽と高麗楽とに分かれる。その後、本来のままではなく日本的な要素も取り入れ、宮廷を中心に社寺で広く舞われてきた。
水まつりでは、水神たる貴船大神様の御神恩に感謝し、新たなる水恵を祈願しつつ、広大なる御神徳を蒙る感激を通して表現し、神と人と共に喜びを分かち合う神人合一の世界を繰り展げる。
奉仕するのは、藤森神社鳴鳳雅楽会である。



式庖丁(しきほうちょう)

式庖丁とは、狩衣・直垂に身を固めた料理人が、魚や場合によっては鳥を、手を直接ふれずに包丁とまなばしでそれぞれのテーマに従い見事な包丁さばきで料理する有職料理である。
食用ではなく、儀式として行なわれる。
貞観年間(平安時代)藤原政朝が、宮中の儀式を定めるにあたり、饗膳・饗応の式として定めたことに由来し、古来、おめでたい節会などに公家・武家などが祝いごととして催した。
今これを伝えるのは、遠祖を鎌倉時代に仰ぐ生間流二十九代目家元 生間正保(いかま まさやす)氏である。



七夕と水まつり

 「水まつり」のおこなわれる七月七日は五節句の一つ七夕(たなばた)の日です。
七夕は、七月七日の夕、年に一度、天の川を挟んで出会う牽牛星と織女星とを祀ります。

 この行事は、もともと古代中国において洪水の害が無く、無事秋の収穫があるようにと祈って、川を祀った風習に由来し、やがて星を「水を司る神」と考えたことから起ったロマンスで、すでに前七世紀頃には成立していました。
タナバタの言葉の由来は、棚機(たなはた)といわれ、奈良時代には、中国伝来の乞巧奠(きっこうてん=七月七日の夜、女子が織女星を祀って、その技芸の上達を祈る)の風習と、わが国固有の棚機女(たなばたつめ=水辺に掛け造りにした棚の上で、神の来臨を待って機を織っている聖なる乙女))の信仰とが習合した、わが国には珍しい星の祭です。

 六日の夜、庭前に供え物をし、笹竹を立て、五色の短冊に歌や字を書いて飾り付け、書道や裁縫の上達を祈り、七日に川や海に流すのを七夕送り、あるいは七夕流しといいます。
これは、水の霊力によって罪穢(けがれ)を祓い除き、願い事の成就を祈るわが国の古い信仰に基づくものです。

 星祭りとしての七夕は、平安貴族を中心に流行していましたが、その一方、民間では固有の習俗として、これとは別の意味がありました。
それは、この日が盆初めとか、七日盆などといわれ、七月十五日を中心とする盆行事の一つとされ、精霊の依代(よりしろ=依りつく聖なる物)として笹を立てて供花をするとともに、畑作の収穫祭という一面も持っているため、瓜や胡瓜をはじめ織姫さまになぞらえて織り糸に似たソーメンなどの品々を祖先に供えます。
しかし、特に注目すべきことは、七夕には必ず禊(みそぎ)をすることです。
これは、「七夕には七度水を浴びる」とか「七夕の日には必ず雨が降るに決まっている」とする等、雨や水にまつわる多くの伝承が日本各地に伝えられていることからもうかがうことができます。
これは盆の前の禊が如何に大事であったかを物語るとともに、旧暦のこの時期(八月)は雨のほしい時期でもあり、七夕が本来雨乞を祈る「水神祭」であることが考えられ、この日は「水神祭の日」とか「河童を供養する日」との伝承を生んできたのです。

 以上のことからも分かるように、七夕は古代中国の水神祭に、それとよく似たわが国固有の様々な信仰が習合したものと考えられます。
七月七日は、古来水神として名高い貴船神社の祭儀の中でも、特に重秘な雨乞祭に由来する「水まつり」をおこなうのに最もふさわしい日といえます。



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